その一方で、私は一瞬だけども碧との会話の雰囲気が昔に戻ったとも感じていた。


碧の喋り方、まとう雰囲気、すべてが愛しかった。




「そっか…それなら、良かったね」

「…ん」

「彼女、なんて名前なの?美人って聞いたから、ウェディングドレスきっと似合うね」

「夏海」



いつまでも碧と喋っていたくて
がむしゃらに言葉を紡いだ私の名前を、呼んだ。


白いワイシャツが部屋の中に差し込んでくる夕陽の色に染まった。




「…なんで俺の目見ないの」


碧は鋭い視線を、まっすぐとぶつけてくる。