矢継ぎ早に言った。 言うつもりじゃないことまで、言った。 そうじゃないと泣きそうだったから。 「8年間連絡もしてこないで、何が"好き"よ。私だってお母さんに言われるまで碧のことなんてすっかり忘れてたんだから!」 嘘だよ。 本当は一度も、忘れたことなんてなかったよ。 連絡して来なかったのだって、私を困らせないためだって知ってる。 「碧なんて、大嫌いっ!」 ―――大好きだよ。