ショック、だった?


首を傾げる私に、祐樹はちょっと苦笑いしながら頭の後ろで手を組んだ。



「……アイツはずっと、なっちゃんを待ってるんだろうと思ってたから」




声が、出なくなった。

ちょっと息苦しい。



急いでお茶を口に含むと、変なところに入ったのかむせてしまった。



「けほけほっ」

「ちょ、大丈夫!?」



香奈が慌てたように背中をさすってくれる。

私は呻いた。




―――苦しかった。


私を待つ碧を想像すると、どうしようもなく苦しかった。




彼はもう、待ってはくれないのに。