君は、俺の"愛"です。




「初恋の君へ」


そうとでも訳すべきかな。

私は息をついた。



…胸がじんわりと熱くなって、また瞼が震えた。

だけどもう涙は出なくて。



「…そっ、かぁ…」

「…なっちゃん?」



もし私があの時、碧の気持ちに応えていたなら。


その想いを封じ込めるように、カードを胸に抱き締めた。

そして四つ葉のクローバーをその上に重ね合わせた。



離ればなれになるのは、
なんだか可哀想だ。



「…祐樹、ペンか何か持ってない?」

「ボールペンならあるけど」

「ありがとう」



低い堤防の上にそっとカードを乗せて、借りたボールペンを走らせてみる。


碧の下手くそな字の下に。