握り締めていた手を、ゆっくり開いていく。 祐樹の大きな手のひらに乗っかっている、少し古ぼけたメッセージカード。 だけど文字がはっきりと見えた。 ―――Dear Nasumi 「これじゃ"なすみ"になってるよな」 おかしそうに笑う祐樹に、私も小さく笑った。 だけどその先に続く一言を、食い入るように見つめてしまった。 ――You are my love.