だからこそあたしたちは

未来を歩こうと思う。



自分がまいてしまった、ガラスの破片が散らばっている道を。


自分の2本の足で、痛みと向き合いながら、しっかりと歩いていく。



それは決して“償い”じゃない。

そんなことで罪は償えない。



だけど生きている限り

そうやって進んでいくしかないんだ。






翌日、斗馬くんからメグちゃんの伝言を聞いた。


『あたしじゃ那智を救えないことがわかった』と。



斗馬くんがあたしを愛してくれたように。


メグちゃんも那智を深く愛していた。



そこにはあたしの知らない、ふたりだけの絆があったはずだ。


メグちゃんの伝言を聞いた那智は、少し寂しそうに微笑んだ。