「…やだな……ははっ…」 「……藍?」 「バカ、だ…っ――…」 笑い声が、嗚咽に変わる。 あたしは両手で顔を押さえて泣いた。 下された罰はこれだったんだ。 自分たちの罪をもう一度、目の前に突きつけられるということ。 那智は。 那智は、どんな気持ちで。 「……しっかりしろよ。 過去のことなんか、他人がとやかく言う権利ねぇじゃん。 俺が支えるから、ゆっくり前に進んでいこう?」 「……ムリ、だよ…」 「藍」 「もう、進めな…」 「藍……! いいかげん目ぇ醒ませよ」