こんな光景を、前にも見たことがある気がした。
あたしと那智のせいで周囲の人たちが傷ついていくのを。
ほら……やっぱり。
あたしたちが一緒にいると、ろくなことがないんだ。
力が抜けたあたしを、那智が立ち上がらせる。
呆然自失で手を引かれるまま歩き出すと。
「……あんたたちに反対してんのは、あたしや斗馬さんだけじゃないから…っ」
「メグちゃんっ!
“その話”は藍には――」
止めようとする斗馬くんを跳ねのけて、メグちゃんは火がついたように叫んだ。
「あんたたちなんか……
バチが当たればいいんだっ!!」
――これ以上
いったい、どんな罰が待っているというのだろう。
地獄に落ちるときは
あたしひとりでよかった。