混乱する頭を必死で整理していると、ふと数日前のことに思い当った。
音楽室にいたとき、斗馬くんの携帯に届いたメール。
あのとき斗馬くんはメールを読んで、変な表情をしていたんだ。
もしあれが、メグちゃんが送ったものだとしたら。
知らない女の子からの突然のメールに、あんな表情になったのだと納得できる。
あたしがそこまで考えついたところで、続きを説明するように斗馬くんが言った。
「ここ数日、藍と連絡がとれなくてヤキモキしてたんだ。
そしたら今朝、彼女からまたメールが来た。
……藍たちが“姉弟”になった経緯も、ぜんぶ聞いたよ」
あたしは青ざめた。
斗馬くん、聞いたんだ。
お父さんたちの事故のこと、知ってしまったんだ。