「メグ……ちゃん」



顔を合わすのは1年以上ぶりだけど、間違いない。

近くのマンションの陰から出てきたのは、那智の彼女の、相賀メグ。


理解できる範囲を超えた事態にぼう然としていると、那智が簡潔に言った。



「俺と同じタイミングで藍の男が来るのは、おかしいやろ?
誰かがそいつに連絡したとしか思われへんかった。

そんなことする奴、限られてるからな」



じゃあ、斗馬くんがここに来たのは、メグちゃんが連絡したということ?


でもどうして、ふたりの間に接点が……。