「その子……どこ……」
「え?」
「どこの中学の子!?」
あたしは我を忘れて、斗馬くんの友達に詰め寄った。
「え……えっと、R中の、神木とかいうヤツだけど」
目の前が黒く染まる。
那智だ。
どうしよう、那智が……。
血の気がひき、足が震え、
動揺のあまり動くこともできずにいると
「行こう」
突然、肩を強くつかまれた。
「え?」
「藍の知り合いなんだろ?
ほっとけねぇよ」
斗馬くん……。
「おい、お前らがそいつを呼び出したんなら場所わかるよな」
斗馬くんは震えるあたしを支えながら、友達に那智の居場所を聞き出した。