少しずつ深くなるキスに
胸も息も、苦しくなっていく。


愛しくてたまらなくて
この体温を離したくなかった。



斗馬くんはあたしの首筋に顔をうずめ、強く抱きしめると、しばらく動きを止めた。


力の入った体から、彼の葛藤が伝わってくる。


きっとあたしの気持ちを考えて、自分を抑えようとしてるんだ。



でもあたしは、このまま斗馬くんともっと近づきたかった。


それが自然なことだと思えるくらい、“好き”があふれていた。



あたしは彼の背中に腕をまわした。



「……藍?」



斗馬くんが首筋から顔を離し、見つめてくる。


あたしは何も言わず、こくりとうなずいた。



再び繰り返されるキス。


斗馬くんはあたしをベッドに倒し、片手をあたしとつないで、もう片方の手で腰のあたりに触れた。