さっきまで沈黙だった分、その反応が俺には嬉しかった。
つい調子に乗って
「やっとしゃべってくれた」
と、よけいなことを言う俺。
彼女はテレくさくなったのか、あわてて空を見上げた。
「き、キレイだったね。
もう一回、星、落ちてこないかなー」
ん? 普通、星は“流れる”って言わないか?
なんだか妙な言い方をする彼女がかわいくて、俺はクスッと笑う。
「……何かおかしかった?」
「あぁ、いや。
めずらしい言い方するなぁって思って」
「……え?」
「星が“落ちる”って」
彼女の瞳から涙がこぼれたのは
この直後だった。