バイト終了後。田辺くんと湯川くん、そして他のバイトの子たち男女数人で、近くのファミレスに入った。
料理が並んだテーブルを、同年代の子たちと一緒に囲む、なんて
あたしのこれまでの人生で、数えるほどしかなかったこと。
慣れない状況に緊張したあたしは、ほとんど一気飲みの速さでジュースを飲み干してしまった。
そしてドリンクバーでお代りをするやり方がわからず、田辺くんに教えてもらった。
「やっぱり姫、天然」
田辺くんはまたそう言って笑う。
自分が天然だったなんて、認めたくないけど新発見。
それからもうひとつ意外な新事実を
あたしはこの日、知ることになった。