ついてない。
あたしは自分の運の悪さを呪った。
せっかくクラスの誰とも交流を持たずに過ごしていたのに。
そもそも、勝手なイメージかもしれないけど、彼らのようなタイプが“本屋の店員サン”っていうのは似合わない気がするんだけど……。
「桃崎さんは週に何回くらい入れる?」
副店長がシフト表を見ながら言った。
「あ、できるだけ多めに……」
「がんばるねー。何か買いたい物でもあんの?」
口をはさんだ田辺くんに、あたしは曖昧にうなずいた。
学校とバイトを機械のようにこなして、頭を空っぽにしてしまいたい。
こんなあたしの気持ち
他人にはきっとわからない。