XX年 7月28日 ふたりはまるで姉弟みたいだと、彼女が言った。 僕の目からもそう見える。 本当に姉弟になれば、その方が藍にとって幸せなのかもしれない。 あの子には今まで寂しい思いをさせてきた。 これからはもっと、藍の笑顔を見たいと思う。 ―――――――――― XX年 10月4日 再婚のことを考え始めてから、彼女への想いがますます大きくなっている。 だけど切り出していいのかどうか、わからない。 藍も那智くんも多感な年頃。 きっと単純にはいかないだろう。