「何してんのぉ? サボり?」
那智、じゃない。
知らない男の子がふたり、あたしを上からのぞきこんでいる。
「ね、ね、何してたの」
「……寝てた」
「こんなとこでぇ?」
「俺らと遊び行こうよ」
仰向けで寝ているあたしを左右からはさみ、しゃがみこむ彼ら。
そんなに顔を近づけられちゃ、起き上がることもできない。
見覚えのある制服は、たしか隣の中学のものだ。
「どいて」
そう言おうとした矢先だった。
右側の男の子が、あたしの視界から突如消えた。
遮られていた日光が一気に降りそそぐ。
まぶしくて反射的に目をつむると、「うわっ」という声が横から聞こえた。
あたしは驚いて、再び目を開けた。