「ちょっと、まさくんどうしたの?」


あわててホースの水を止めて、門のほうへ回る。


外に飛び出すと、サンダルの足音に気づいた正彦がようやく立ち止まって私を見る。



「お前さ~」

正彦が口にだした声のトーンは明らかに不機嫌なものだった。


私の顔に浮かんでいただろう笑顔が凍りつく。