「んー、分かった」

私は観念した。



「あ、ついでに宿題の数学見せてな。持っていくから」



…ちゃっかりしてる。


電話を切った後、私は考えこんだ。

正彦は、会ったこともないナツのことを、どうやって調べたのだろう…。


それでも、私を気にかけていてくれる事が何よりもうれしい。


たとえ、友達としての事であったとしても。