「光さん。今回は本当に本当にありがとう。この旅行、すっごく楽しかったし、ずっと忘れないと思う」


先にお礼をいわれてしまった。

私は、ナツの横顔を見る。

夏の光の中、ナツはやはりキレイだった。


「私の方こそ、感謝してます。ありがと」



車は、スタート地点であるコンビニに停車した。
ドアを開けて降りようとしたその瞬間、ナツは私の手をつかんだ。