漆黒の花嫁と真珠の皇子〜疎まれてきた令嬢は、皇太子に見初められる〜

 国立啓鈴女学院高等学校。
 私は、そこの生徒だ。
「ごきげんよう……」
 ご令嬢たちが通う学校。
 友達がいない私にとって、学校(ここ)は地獄だった。
 でも、家に比べたらマシかもしれない。
 家とは違って、手を上げられることはないから。
 この世界では、自分の“色”の服を着なければならない。
 他の子たちは、みんなカラフルだった。
 桜色や青磁色、藤色、向日葵色。
 ……私は、漆黒。
 服を見るだけで、その人が何色か分かる。