悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 この世界に転生したと気づいてから、はや半年が経った。
 私はツマミ……こほん。WASHOKU(わしょく)作りに勤しんでいる。

 レシピ本の売り上げが好調で、第二弾を求める声が上がっているから、このビッグウェーブに乗るっきゃない。

 ジャージもマージンが入ってくるから、そのお金で自分専用料理小屋を建てた。

 料理をするためだけに作られたここは、食材保存庫と調理台、石窯がある。

 調理器具も一式揃えて、あと和食に近づけるためにちょこちょこ市場に行って舶来品の調味料を探している。

 焼き鳥屋をして顔馴染みになった農夫、ノーカーさんの露店に立ち寄る。

 ちょび髭がトレードマーク。

 フライドチキン屋のマスコットみたいな容姿をしている。

 ノーカさんが、麻袋たっぷりにつまった茶色い豆を見せてくれる。