悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 悪魔の魚(タコ)事件を無事解決して、屋敷に帰ってきた。

 勝手知ったる我が家ってステキ。

 なんだかんだ言ってフローレンス家は私の帰る場所になっていた。

 私はWASHOKU(わしょく)本の出版に向けてレシピを書き、原稿を推敲している。

 これが流通すれば国民の間にも和食が広まり、そこら辺のレストランで気軽に馴染みの味を食べられるようになる。

 ビールのオトモがたくさんで、白米をつかむ箸も進む。

 毎日ツマミを作って試食を繰り返すため、いつの間にかデールをはじめ調理場の使用人たちとは飲み友になっている。

 使用人のみんなが「お嬢様と同じテーブルで食事するなんて滅相もない!」と青ざめていたのが懐かしい。

 今では「このレシピならこの食材も使えるのではありませんか?」と提案もしてくれる。