悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

「おれとクリティアが婚約したら姉上が喜ぶじゃない」

「姉上のこと大事に思うなら、今世は本気を出して真面目に仕事しなさい」

 ミラのことは友だちとして好きだけど、ヒモを養うのは絶対に嫌だ。

「ハッハッハ。本気とか真面目とかおれが一番嫌いなやつ」

「ふふふ。人にぶら下がってサボるヒモ、私が一番嫌いなやつ」

 二人の間にバチバチ火花が飛び散る。

 くっそ私のとり天とチーズ天返せや。

 楽しみにしてたのに。

「あらまぁ、クリティアお姉様はミゲルと気が合うのですね、嬉しいですわ」

 私たちの因縁を何も知らず、このタイミングで入ってきたミラには仲良しこよし微笑みあう姿に見えるらしい。

 仲良しどころか、こいつは私の敵よ。

 ジーニャが新たな手紙を運んできた。

 もう何も言わなくても差出人がわかる。

【ミーティア家のミゲルに求婚されたと聞いたよ。
僕というものがありながら他の男と婚約するなんてひどいじゃないか。あの日海辺で誓いあった僕らの愛は永遠だったはず……】


「あんたもヒモもどっちも赤の他人じゃーーい!!!!」

 ロミオメールは紙飛行機にしてぶっ飛ばした。