悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 私は坂本龍馬の気分だ。

 これは時代の先駆け。

 あと二年もすればパーティー会場はジャージを着た人で溢れるはず。
 
「お言葉ですが姉上…………世のブームが何周してもジャージの出番はないと思うんです」

 弟の言葉は聞こえなかったことにする。

 ミラが小柄な少年を連れて声をかけてくれる。

「お姉様、クロム様。ようこそ。来ていただけて嬉しいですわ」

「こちらこそ、お招きありがとう」

「この子は弟のミゲルです。ミゲル、お姉様に挨拶を」

 ミラの隣にいるのが弟くんか。

 金髪碧眼の少年。

 あと5年もしたら女の子たちがコロっと落とされそうな美貌だ。

「はじめまして、クリティア様、クロム様。ミゲル・ミーティアと申します」

 まだ12歳なのにしっかり挨拶できて偉いわ。