どうせろくでもない中身だろうけれど、リフジンスキー家に不幸があったとかそういう知らせの場合無視するほうが問題になる。
会場がどよめくなか、母上の朗読が始まった。
> ハローマイ・エンジェル・ミラ。
なぜ君は、僕以外の男のもとに行ってしまったんだい?
二人、見つめ合ったあの日あの時――君の微笑みが僕の心をブロークンしたんだ。
あの日から僕は愛の囚われ人。
君がクロムと結婚すると聞いたとき、僕はその場で3分間崩れ落ちて動けなかった。
僕の一番はミラでミラの一番は僕じゃなかったのかい?
「…………ここから先は読む必要はなさそうね」
母上が笑顔でロミオメールを散り散りにした。
元の形がわからないくらい粉々に千切り、ジーニャにロミオメールだったものを渡す。
貴族たちがざわめき出し、使用人たちは笑いを堪えきれず震え出す。
クロムは両手で顔を覆いながら呟いた。
「……懲りない人だな、ロブソン」
「わたくしの結婚式当日にまでこんなものを送ってくるなんて!!! リフジンスキー家に抗議文を送っておきましょう!!!!」
「そうですね。こんなものを何度も送られてきては困る」
新しく夫婦になった二人は、どうでもいいことで一致団結した。



