悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 ──1時間後

「さあ、二人とも。あと5往復ですよ!」
「ひ、ぜぇぜぇぜぇ、ま、まって、ヨイ様、もう、ぎぶ……」
「はひー、あたしもういいーー!」

 チョコザイナー家の屋敷の庭で、地獄のビーチ往復走り再来。
 そうでしたね、ヨイは本職の軍人になったんでしたね。

 手入れされた屋敷だから砂浜よりも足場は安定しているけれど、運動量が激ヤバである。

 ヨイは私達と同じ距離走っているのに涼しい顔をしている。それになにより、この走る訓練より前に剣の素振り自主練してなかった?

 汗だくで走り込みを終えて朝ごはんタイム突入。
 普段の倍美味しく感じた。
 屋敷の料理人が「お嬢様のご友人がいらしているのですから」と普段の倍頑張ってくれたようで、おフレンチな料理がキラキラしい。

 バゲットと生ハム
 ベリージャム
 野菜と卵のキッシュ
 マッシュルームとチーズのスープ
 カットフルーツ三種盛り。
 しぼりたてフルーツジュース

 これあれだ。東京都心のお高いビジネスホテルで出てくる料理。
 採れたてフルーツうめぇ。生ハムの塩加減最高。
 生ハムメロン……生ハムメロンだ。

 お腹いっぱいになったところで、侍女がコリンのところにきた。