悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。


 冷めてきたら、ミゲルが満を持して塩を割る。
 砕いて砕いて、ホクホクのお肉が顔を出す。
 ナイフを入れて、それぞれ小皿に取っていただきます。

「うっまぁーーい!」
「ほいひー!」
「美味しいですわ! なんてやわらかいんでしょう」

 ミゲル、コリン、ヨイが異口同音に肉に感動する。
 私もまだ湯気が出ている肉をほおばる。ハーブのおかげで肉特有の臭みが消えて、柔らかくジューシーに仕上がっている。
 サポートしてくれた使用人にも試食してもらったら、「美味しいです!」と喜んでもらえた。
 コリンは小皿の肉を食べ終えたらナイフで大皿の肉を削ぎ削ぎ。追加で塩釜ロース肉をほおばる。

「んー! ほんとおいひー。これならミラは喜んでくれるはずよ。すっごくご飯がすすむもの。あとは赤飯を炊けたら完璧ね!」
「それはまた明日にしましょう。今の焼き時間と分量の目安をメモにして、家で作るときも再現できるようにしないと。家の窯とここの窯だと火力が違うからね」
「わたしもメモをしていいですか? 基本を覚えておきたいです」

 ミゲルは私たちの横でスライスしたバゲットに肉と薄切りチーズを乗せて、オープンサンドを楽しんでいた。

「あっずるい! いつの間にバゲットとチーズを出してきたの!」
「さっき市場で買ったんだよー。やっぱ肉とチーズとパンは最強にうめー」
「いいわね、私にもちょっとちょうだい」
「いいよー」

 オープンサンドにしたらさらに高い美味しくて、食べすぎた結果夕飯の入るスペースがなくなった。