悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 ミラが堂々とバスケットから取り出したのは。

「わたくしが初めて作ったクッキーです。めしあがれ」

 自称クッキー、形はきれいだけど80%くらい炭色になっている。

 なんで初心者なのにクッキーなんていう難易度高いのに挑戦しちゃったんだミラーー!!

 クロムも衝撃で凍りついている。

「きれいにできていますね、ミーティア様。味も、その、斬新で」

 なんとか半解凍して褒め言葉を絞り出す。

 褒めるところが形しかない。

 ニオイは香ばしいを通り越して炭。

「そうでしょう? 爺やも婆やも褒めてくれたの」

 使用人たちの気持ちは察するわ。