悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

「はぁあ、素晴らしいですわ、コタツ! なんて温かいのでしょう。暖炉を使わずとも暖を取れるなんて」

「やー。おれは最初会ったときから期待してたよ、クリティアみたいな干物ならコタツをこの世界に持ち込むって。超あったけー。言い値で注文するから作ってよ。おれの部屋にもコタツ置きたい」

「褒めているのか貶しているのか、どっちかしら、ミゲル」

「半々?」

 いい度胸だなヒモ。
 ルールーがおかわりのお茶を運んできて、ミラは三杯目を飲む。

「お姉様、わたくしコタツを二台いただきたいですわ! お父様とお母様にも試していただいて、うちの領地に広めたいです。ミーティア領は他の領に比べると雪深いですから」

「もちろん、職人たちが喜ぶわ!」

 ガッチリ握手を交わす。
 商談がまとまったところでクロムが調理場に入ってきた。
 ミラとミゲルに気づくと会釈する。