悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 異世界転生しておセレブ飯しか出てこないときは絶望のどん底だったけれど、ああ、やっぱり美味しいは作れるのよ。

 創意工夫を凝らせば、ありあわせの材料でなんとかなるなる。

「新メニューよ! 新メニューだわ! ヨイのところにもうちの領地からワサビを流通させればお互いの食材が売れてWin-Win! ミラとコリンも領地にレストランを開きたいと言っていたから、ワサビ料理を提供しましょう!」

 うちの領地から広まり、ジャージのときのように触発された他の商売人たちが店を開けば、野望が達成される。

 人気にあやかろうとしてスパイを送り込み、レシピを盗むならそれでも良し。
 進化系創作WASHOKU(わしょく)を食べられるってなもんよ!

 この世界でも気軽に和食を囲みたいという野望が。

 いい感じに酔っ払ってたところで母上が入ってきた。

「クリティア、ちょっと話が……って、なんですこのジョッキは!? お酒を飲みすぎるなとあれほど言っておいたのに何をしているのです! 罰としてむこう1ヶ月禁酒です!!」

「いやぁあぁあぁぁあーーー!!! 1ヶ月禁酒命令は、私の生命線を断つようなものよお母様っ!!!!」

 空きジョッキ三つが見つかってしまった。一杯までという約束を破ったのできつーいお叱りを受けた。くすん。