悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。


 七輪で炭をたいて、網の上に並べていく。
 ジュワジュワ、いい音を立てて肉が焼ける。
 タレが焦げて醤油と味噌の焼ける香りが広がる。

「わぁ! すごいっす、匂いだけでよだれがでてくるっす」

 焦げ付かないようトングでクルクル、一回皿に戻してタレにくぐらせて、もう一回焼く。
 タレがつくとさらに焦げやすくなるから慎重に、慎重に……。

 最後に、市場で買ってきた唐辛子の粉末をぱらっとふりかけて、ネギをちらして出来上がり!

 タレに二度漬けして炭火でじっくり焼くから、キッチンカーだと時間の関係で提供しづらい。


「さあできたわ、トッテ。味噌とんちゃんよ! 食べてみて」

「い、いただきます!」

息をのんで口に入れるトッテ。

一気に頬があがる。

「はふ、あひひ、おいしい、おいしいっすクリティア様! これでお酒を飲みたいっす!」

「あらー、わかってるじゃないトッテ。そうなのよ。お酒に合うの!」
「ふー、ふー、はふ。これも絶対にメニューに入れるっす!」
「私もキッチンカーをしながら宣伝するわ。任せたわよトッテ!」

ごはんを食べたあとなのにとんちゃんも食べて、お腹パンパン。

明日からこの美味しさを国のみんなに広めるのが楽しみね!