悪役令嬢に転生した干物女は酒の肴を食べたい。

 このために、わがフローレンス領て育てられている豚、フロー豚の小腸を用意した。

 この世界の人、腸詰め(ウインナー)は作るけどホルモン料理はしない。
 つまり内臓を料理に使う文化自体はあるんだ。
 馴染みやすかろう。

「クリティア様。豚の小腸なんて出して、ウインナーでも作るんですか?」
「これに味付けをして炭火で焼くのよ」
「肉詰めにするのでなく、これ自体を焼くんです……?」

 やはり初めて耳にする調理法なのか、怪訝そうな顔をされる。

「大丈夫よ。絶対に美味しいから!」
 
 沸騰したお湯で切り分けたホルモンを茹でて、ザルにあげたらしっかり水分を取る。

ボウルに味噌、砂糖、醤油、酒、そしてすりおろしたにんにくとしょうがを入れてタレを作る。味は濃いめ。
 私の好みでにんにくマシマシだ。

下茹でホルモンを味噌ダレに入れて漬け込む。

「味が染み込むまで一時間くらい待ちましょう」
「はい!」

 真面目にメモするトッテ。漬け込みを待っている間に鍋を洗っておく。