初田ハートクリニックの法度

 高校一年の夏で出席日数が危ういなんてよほどのことだ。

「ちょっとあなたなんなんです。この子のは仮病だからそんな優しくする必要なんて」

「わたしは初田初斗。あなたの従姉、初田初音(はったはつね)の次男です。わたしは医者として、あなたに警告します。ネルさんを今すぐ病院に。精密検査を受けた方がいい。これはなまけ癖なんかじゃない。さっきから見ていたら、ネルさんの症状はなんらかの疾患である可能性が高い」

 友子は息をのんだ。

 それはネルが病気だと聞いたからか、それとも初田が殺人犯の弟だと気づいたからか。

 あるいはその両方か。