犯人でないのが確かとは言え、平也が父を殺害した理由に心あたりはないかと聴取されることになった。
相当な恨みがなければここまでのことはできないだろうというのが警察や、プロファイリングの結果らしい。
あまりに安直すぎて、腹の中で笑った。
人が人を殺すのはなにも恨みばかりではない。
初田は答えた。
「兄さんはただ、解剖してみたかったからやっただけだと思います。兄さんを引き取ったのが母なら、バラバラになっていたのは母だったでしょう。外科医を志したのもきっと、合法で人を切れるからだ」
初田が幼い頃虫をちぎって遊んだように、平也もまた、虫や生き物をちぎって遊んでいた。
父に引き取られた後、誰にもその遊びを咎められることなく成長し、純粋なシリアルキラーとなってしまった。
ノックの音がして、ネルが入ってくる。
「お茶が入りましたよー。今日はキーマンちゃんと昆布のおにぎりです」
「ありがとう、根津美さん」
ティーセットを受け取って、初田はコウキに微笑みかける。
「さあ、コウキくん。もっと紅茶をいかがかな?」
コウキは首を傾けてわずかに笑う。
「いただきます」
ケース1 中村コウキの場合 終
相当な恨みがなければここまでのことはできないだろうというのが警察や、プロファイリングの結果らしい。
あまりに安直すぎて、腹の中で笑った。
人が人を殺すのはなにも恨みばかりではない。
初田は答えた。
「兄さんはただ、解剖してみたかったからやっただけだと思います。兄さんを引き取ったのが母なら、バラバラになっていたのは母だったでしょう。外科医を志したのもきっと、合法で人を切れるからだ」
初田が幼い頃虫をちぎって遊んだように、平也もまた、虫や生き物をちぎって遊んでいた。
父に引き取られた後、誰にもその遊びを咎められることなく成長し、純粋なシリアルキラーとなってしまった。
ノックの音がして、ネルが入ってくる。
「お茶が入りましたよー。今日はキーマンちゃんと昆布のおにぎりです」
「ありがとう、根津美さん」
ティーセットを受け取って、初田はコウキに微笑みかける。
「さあ、コウキくん。もっと紅茶をいかがかな?」
コウキは首を傾けてわずかに笑う。
「いただきます」
ケース1 中村コウキの場合 終


