初田ハートクリニックの法度

「いらっしゃい。待っていたよコウキくん」

「おはようございます、先生。よろしくおねがいします」

 診察室に入ったコウキは深くお辞儀をしてから日記を差し出す。

 ここでまず一つの変化だ。

 これまでコウキは診察のさいに挨拶をすることはなかった。

 礼美に礼節について教わったのだろう。

「話すこと、たくさんあったよ」

「そうか。それは読むのが楽しみだ」