一時間ほどうたたねをしていると、父廉也が帰ってきた。
片手には弁当屋の袋を下げ、ネクタイを緩めながら平也の部屋を覗き、眉をひそめる。
「平也。田中さんから昨日進路希望調査が配られたと聞いたんだが。わたしは見せてもらっていないぞ」
田中さんというのは廉也と同じ銀行員で、そこの息子が平也と同じ高校に通っている。
プリントの出し忘れやテストの日程などを指摘されるので面倒くさいことこの上ない。
平也は舌打ちして起き上がる。
「帰って早々それかよ。別に進学でも就職でもなんでもいいって」
「初斗は中学の時から精神科医になるって張り切っていたのに、お前ときたら……」
「あいつの話をするんじゃねぇ!」
廉也としては初斗と平也の二人ともを引き取りたかったらしいが、初斗本人が断固拒否した。
片手には弁当屋の袋を下げ、ネクタイを緩めながら平也の部屋を覗き、眉をひそめる。
「平也。田中さんから昨日進路希望調査が配られたと聞いたんだが。わたしは見せてもらっていないぞ」
田中さんというのは廉也と同じ銀行員で、そこの息子が平也と同じ高校に通っている。
プリントの出し忘れやテストの日程などを指摘されるので面倒くさいことこの上ない。
平也は舌打ちして起き上がる。
「帰って早々それかよ。別に進学でも就職でもなんでもいいって」
「初斗は中学の時から精神科医になるって張り切っていたのに、お前ときたら……」
「あいつの話をするんじゃねぇ!」
廉也としては初斗と平也の二人ともを引き取りたかったらしいが、初斗本人が断固拒否した。



