さっきから探るような視線を向けられているような気がしていたが、気のせいではなかった。
「その体格に、その声。レンさんだよね。本業ってここのお医者さんだったの? なんでウサギマスクなんてかぶってるのさ。去年うちが歌舞伎町でバイトしてたときに隣の店にいたよね」
「……どなたかとお間違いではないですか。わたしは三年以上ここを離れていないです」
「ええぇ、知らないふりを続けるつもり?」
体格だけなら同じくらいの人間はいくらでもいる。
けれど、声まで同じとなるとそういない。
初田と同じ姿を持つ人間なんて、一人しか思い当たらない。
「そのレンさんって人の写真はありますか」
「写真見たら思い出すかな。去年の今頃だよ」
ナナがスマホを操作して、一枚の写真を表示させた。
どこかの路地裏で室外機に腰かけ、缶コーヒーを飲んでいる男。
サングラスと帽子で顔の半分しか見えないが、それは間違いなく平也だった。
「その体格に、その声。レンさんだよね。本業ってここのお医者さんだったの? なんでウサギマスクなんてかぶってるのさ。去年うちが歌舞伎町でバイトしてたときに隣の店にいたよね」
「……どなたかとお間違いではないですか。わたしは三年以上ここを離れていないです」
「ええぇ、知らないふりを続けるつもり?」
体格だけなら同じくらいの人間はいくらでもいる。
けれど、声まで同じとなるとそういない。
初田と同じ姿を持つ人間なんて、一人しか思い当たらない。
「そのレンさんって人の写真はありますか」
「写真見たら思い出すかな。去年の今頃だよ」
ナナがスマホを操作して、一枚の写真を表示させた。
どこかの路地裏で室外機に腰かけ、缶コーヒーを飲んでいる男。
サングラスと帽子で顔の半分しか見えないが、それは間違いなく平也だった。



