初田ハートクリニックの法度

 ダイニングにかけたアナログ時計が秒針を刻み、短針がカチリと音を立ててる。

 ーー次に狩る不要品は、中村さん(あなた)でしょうね。

 初田の言葉が頭の中で反響する。

 次は秀樹が殺られる、あのネズミのように。

 秀樹は悲鳴を上げ、玄関から飛び出した。


 従順で成績優秀、将来有望。

 そんな理想の息子はどこにもいない。

(あの初田とかいう医者がもっと強く言ってコウキを入院させるなり投薬させるなりしないからこうなったんだ。そもそも礼美がちゃんと教育しないならこんな愚かなことをするバカに育ったんだ。悪いのはあの医者と礼美で……)