初田は財布から五千円出して、アリスに渡す。
アリスは申し訳なさそうにしながら、お札を受け取り財布に入れた。
「でも先生、助かるけど、お姉ちゃん絶対、この先何回も来るよ。あたし、鍵を渡すの嫌だよ。せめてよく似た偽物を渡すとか」
「偽物を渡すのは何より危険です。鍵を渡して、鍵穴に入るかどうかリナさんがその場で試したとしましょう。アリスさん、どんな目に遭わされると思いますか」
「……わからない、けど、ろくなことしないと思う」
本物の鍵を渡したら渡したで、まだアリスは自分の支配下にあると認識して、悪意ある贈り物をたくさん持ってくるようになるのは想像に難くない。
どちらにしてもアリスにとって地獄の展開。
アリスもコウキも黙り込んでしまう。
ぱたぱたと軽い足音が近づいてきて、扉が開く。
パジャマ姿のネルが顔を出した。
起き抜けだから髪は下ろしたまま。寝癖がついてふわふわしている。
アリスは申し訳なさそうにしながら、お札を受け取り財布に入れた。
「でも先生、助かるけど、お姉ちゃん絶対、この先何回も来るよ。あたし、鍵を渡すの嫌だよ。せめてよく似た偽物を渡すとか」
「偽物を渡すのは何より危険です。鍵を渡して、鍵穴に入るかどうかリナさんがその場で試したとしましょう。アリスさん、どんな目に遭わされると思いますか」
「……わからない、けど、ろくなことしないと思う」
本物の鍵を渡したら渡したで、まだアリスは自分の支配下にあると認識して、悪意ある贈り物をたくさん持ってくるようになるのは想像に難くない。
どちらにしてもアリスにとって地獄の展開。
アリスもコウキも黙り込んでしまう。
ぱたぱたと軽い足音が近づいてきて、扉が開く。
パジャマ姿のネルが顔を出した。
起き抜けだから髪は下ろしたまま。寝癖がついてふわふわしている。



