コウキの道案内で、アリスは一つずつ町の施設を覚えていく。
コウキはスーパーや郵便局、役所だけでなく、個人経営の素朴な雑貨屋も知っていた。
コウキも仲間意識を持っているようで、道すがらアリスにあれこれ質問をする。
「アリスは家族と引っ越してきたの?」
「ううん。ひとり暮らし。家具も家電もないからどうしたもんかなって思ってて」
「え、そうなの? じゃあごはんどうするの? 冷蔵庫がないと生ものが傷んじゃうよね」
「……あたし拒食症で、体がほとんど固形物を受け付けない状態なんだ。だから、もし冷蔵庫があっても肉や魚を買うのはだいぶ先になるんじゃないかな」
コウキなら事情を話しても馬鹿にしない気がして、アリスは正直に答えた。
ここ数日で、ようやく一日一食おかゆを摂取できるようになったところ。
「そっか、ごめん。俺、先生にも言われていたのにな。聞いちゃいけないこともあるって。手首の傷のことも聞いちゃ駄目なやつだった?」
「なんでコウキが謝るの」
並木道で立ち止まり、コウキはうつむく。
コウキはスーパーや郵便局、役所だけでなく、個人経営の素朴な雑貨屋も知っていた。
コウキも仲間意識を持っているようで、道すがらアリスにあれこれ質問をする。
「アリスは家族と引っ越してきたの?」
「ううん。ひとり暮らし。家具も家電もないからどうしたもんかなって思ってて」
「え、そうなの? じゃあごはんどうするの? 冷蔵庫がないと生ものが傷んじゃうよね」
「……あたし拒食症で、体がほとんど固形物を受け付けない状態なんだ。だから、もし冷蔵庫があっても肉や魚を買うのはだいぶ先になるんじゃないかな」
コウキなら事情を話しても馬鹿にしない気がして、アリスは正直に答えた。
ここ数日で、ようやく一日一食おかゆを摂取できるようになったところ。
「そっか、ごめん。俺、先生にも言われていたのにな。聞いちゃいけないこともあるって。手首の傷のことも聞いちゃ駄目なやつだった?」
「なんでコウキが謝るの」
並木道で立ち止まり、コウキはうつむく。



