アリスは待合室で、リナに耳打ちされたことを思い出していた。
「この先生だって男だし、あの家庭教師と同じに違いないんだから気をつけるのよ」
リナが指したのは、中学生のアリスについていた家庭教師の男だ。
大学二年生で、優しくていい人だと思っていた。
太っていることがつらいとか、勉強についていけないとか、アリスの悩みを真剣に聞いてくれた。
けれど、アリスが中学三年になったとき、家庭教師が本気でアリスの心配をしていたわけじゃないとわかった。
アリスが紅茶と茶菓子をとりにキッチンに行き、部屋に戻るとき、家庭教師が誰かと携帯で通話しているのを聞いてしまった。
「そんなわけないじゃん。生徒の姉が美人だからお近づきになろうと思ってバイトしてるだけだって。そうでなきゃなんであんな根暗ブスの先生なんてーー」
優しい先生だとアリスが勝手に思い込んでいただけ。
リナに会うためだけに家庭教師をしていたのだ。
家庭教師には、その日を最後にやめてもらった。
紅茶を見るたびに、あの日の絶望を思い出す。
「この先生だって男だし、あの家庭教師と同じに違いないんだから気をつけるのよ」
リナが指したのは、中学生のアリスについていた家庭教師の男だ。
大学二年生で、優しくていい人だと思っていた。
太っていることがつらいとか、勉強についていけないとか、アリスの悩みを真剣に聞いてくれた。
けれど、アリスが中学三年になったとき、家庭教師が本気でアリスの心配をしていたわけじゃないとわかった。
アリスが紅茶と茶菓子をとりにキッチンに行き、部屋に戻るとき、家庭教師が誰かと携帯で通話しているのを聞いてしまった。
「そんなわけないじゃん。生徒の姉が美人だからお近づきになろうと思ってバイトしてるだけだって。そうでなきゃなんであんな根暗ブスの先生なんてーー」
優しい先生だとアリスが勝手に思い込んでいただけ。
リナに会うためだけに家庭教師をしていたのだ。
家庭教師には、その日を最後にやめてもらった。
紅茶を見るたびに、あの日の絶望を思い出す。



