「いいえ。アリスの通院で父さんと母さんの手を煩わせるなんて可哀想よ。二人とも働いているの」
「なら、なぜあなたは今日、アリスさんの付き添いをしているのですか。あなたにもお仕事があるのでしょう」
初田の疑問に、リナは微笑みを浮かべたまま返した。
「だって、一人で来たら可哀想でしょう。だから今日だけお休みをもらったの。先方も理解してくれたわ。妹さんを大切にしていて優しいですねと言ってくださって」
言葉の裏に潜むものを、初田は感じ取った。
リナという女性は、「病んでしまった可哀想な妹の身を案じる、美しくて心優しいお姉さんだ」と、賞賛されたいのだ。
初田に対しても褒めてほしそうなそぶりが見え隠れしている。
リナは、自己愛性パーソナリティ障害と呼ばれる人格障害だと、初田は判断した。
自分が愛され賞賛されるために、自分より格下だと判断したものを利用する傾向がまさにそれだ。
このままリナがいる環境で暮らすのは、アリスにとって毒にしかならない。
初田はもう一度繰り返した。
「お父さんでもお母さんでもかまいません。仕事がお忙しいのなら、仕事が休みの日に通院日が来るよう調整します。本当にアリスさんの身を案じるのなら、次回の同行は親御さんにお願いします」
「なら、なぜあなたは今日、アリスさんの付き添いをしているのですか。あなたにもお仕事があるのでしょう」
初田の疑問に、リナは微笑みを浮かべたまま返した。
「だって、一人で来たら可哀想でしょう。だから今日だけお休みをもらったの。先方も理解してくれたわ。妹さんを大切にしていて優しいですねと言ってくださって」
言葉の裏に潜むものを、初田は感じ取った。
リナという女性は、「病んでしまった可哀想な妹の身を案じる、美しくて心優しいお姉さんだ」と、賞賛されたいのだ。
初田に対しても褒めてほしそうなそぶりが見え隠れしている。
リナは、自己愛性パーソナリティ障害と呼ばれる人格障害だと、初田は判断した。
自分が愛され賞賛されるために、自分より格下だと判断したものを利用する傾向がまさにそれだ。
このままリナがいる環境で暮らすのは、アリスにとって毒にしかならない。
初田はもう一度繰り返した。
「お父さんでもお母さんでもかまいません。仕事がお忙しいのなら、仕事が休みの日に通院日が来るよう調整します。本当にアリスさんの身を案じるのなら、次回の同行は親御さんにお願いします」



