少し上ったところで、クリスさんが足を止めた。
例の景色は――
「あっ、写真と同じ風景だ」
そこは、少しだけ開けた空間だった。
休み場所、という訳ではないんだろうけど、少し落ち着く分には人もあまり訪れなさそうで、良さそうな雰囲気。
「ほんとだ……あの時と同じ」
善利さんが小さく呟いた。
手にしていた例の写真と見比べて、これだ、ここだ、と何度も確認している。
まずは一つ、眠ったままだった当時の記憶に触れられたというところかな。
その横顔を優しい目で見つめていたクリスさんは、私たちにスマホを持って来ているかと尋ねた。
私は喫茶店に置いて来てしまった。特別な連絡が入る用事もないし、ここの風景を撮るつもりでもなかったから。
善利さんも同様だった。
私たちの答えに、クリスさんは手に持っていた鞄からスマホを取り出し、善利さんへと差し出した。
「とりあえず、これでその辺りを映していってください。いきなり答えには辿り着けなくとも、ヒントの一つ二つは見つけられるでしょう」
そうして手渡されたスマホを、善利さんはしっかりと受け取った。
けれど――何だろう。この、拭えない違和感は。
例の景色は――
「あっ、写真と同じ風景だ」
そこは、少しだけ開けた空間だった。
休み場所、という訳ではないんだろうけど、少し落ち着く分には人もあまり訪れなさそうで、良さそうな雰囲気。
「ほんとだ……あの時と同じ」
善利さんが小さく呟いた。
手にしていた例の写真と見比べて、これだ、ここだ、と何度も確認している。
まずは一つ、眠ったままだった当時の記憶に触れられたというところかな。
その横顔を優しい目で見つめていたクリスさんは、私たちにスマホを持って来ているかと尋ねた。
私は喫茶店に置いて来てしまった。特別な連絡が入る用事もないし、ここの風景を撮るつもりでもなかったから。
善利さんも同様だった。
私たちの答えに、クリスさんは手に持っていた鞄からスマホを取り出し、善利さんへと差し出した。
「とりあえず、これでその辺りを映していってください。いきなり答えには辿り着けなくとも、ヒントの一つ二つは見つけられるでしょう」
そうして手渡されたスマホを、善利さんはしっかりと受け取った。
けれど――何だろう。この、拭えない違和感は。



