嘘つき優等生

 静かな美術室。
 呼吸を落ち着かせる。
 ここは、いくらかマシだった。
 みんな、作品作りに夢中で、私のことは気にしていない。
 そんな空間が、好きだった。
 中学の頃は、バレー部で、エースだったけれど、なんとなく部員たちと距離があって、苦しかった。
 だから、高校からは違う部活に入ろうと思っていた。
「よし……っ」
 お花の絵が描き終わった。
 次は何を描こう。
 そう思っていた時だった。

「なあ、(ほし)

 美術準備室から出てきたのは、(そら)くんだった。
「な、なに?」
 思わず、身構えてしまう。

「……学校、出ない?」