拝啓、嘘で結ばれた君へ

「おはよ、お母さん」
「おはよう、(なぎ)。今日は早いわね」
「言ったでしょ。今日は出かけるって」
「そうだったわね」
 日曜日。
 緊張のせいか、少ししか眠れなかった。
 ……今日は、(こう)との初デートだ。
「ごはんできてるから、早く食べなさいねー」
「分かってるよ」
 お母さんが焼いてくれたトーストをかじる。
 急いで朝食を食べて、自室にこもる。
「まだ、服が決まってないー‼」
 どうしよう。
 初デートなのに、変な服着て行ったら、嫌われる……。
 ……いや、でも、別に振られても、私になにかデメリットは、ない……?
 じゃあ、テキトーでも……。
(なぎ)。今日デートでしょ?」
「お姉ちゃん⁉」
「せっかくだし、オシャレしなよ。……ほら、あのワンピースとか」
「なんで、デートって……」
 知ってるの?
「見てれば分かるよ、それくらい。……私が、(なぎ)を可愛くしてみせるから。任せて」



「どう?」
「すごいね、お姉ちゃん。なんか、別人みたい」
「そんなことないよ。どこからどう見ても、(なぎ)じゃん」
 お姉ちゃんは、ファッションやメイクに詳しい。
 ……そういう道を目指すつもりはないらしいけど。
「これなら、相手の子もときめいちゃうね」
「ちょ、やめてよ~」