拝啓、嘘で結ばれた君へ

「そろそろ、帰ろっか」
「うん、そうだね」
 図書室を出る。
 第二運動場では、サッカー部とテニス部が練習していた。
 それを、(こう)はじっと見つめている。
「……(こう)?」
 彼の横顔は、少し寂しそうだった。
「ううん、なんでもないよ。帰ろう」
 何事もなかったかのように歩き出す。
 ……君は、なにかを隠しているのだろうか。
 でも、なにも聞けない。
 『ウソコク』をした最低な私に、そんな資格なんてない。