翌日、白無垢の仮縫いが行われた。
衣装係の女たちに囲まれ、鏡の前へ立つ。
継ぎ当てのない着物を身につけるだけでも落ち着かないのに、真っ白な絹は自分のものではないように見えた。
「苦しくはありませんか」
「平気です」
「砂菜様は、何でも平気と仰いますね」
「……そうでしょうか」
鏡越しに、戸口へ立つ琥珀と目が合った。
肩には、昨日私が巻いた包帯が残っている。
「似合うな」
「お世辞には慣れておりません」
「世辞ではない。素直に喜べ」
「難しいことを仰いますね」
「なら、礼でも言え」
「ありがとうございます」
「我が花嫁は天邪鬼で難儀だな」
鏡越しではなく振り返ると、琥珀の方が先に目を逸らした。
「琥珀様も、慣れておられないのでは」
「何にだ」
「花嫁を褒めることに」
「余計なことには気づくな」
衣装係の女たちの笑い声に頬が熱くなり、琥珀から目を逸らす。
衣装係の女たちに囲まれ、鏡の前へ立つ。
継ぎ当てのない着物を身につけるだけでも落ち着かないのに、真っ白な絹は自分のものではないように見えた。
「苦しくはありませんか」
「平気です」
「砂菜様は、何でも平気と仰いますね」
「……そうでしょうか」
鏡越しに、戸口へ立つ琥珀と目が合った。
肩には、昨日私が巻いた包帯が残っている。
「似合うな」
「お世辞には慣れておりません」
「世辞ではない。素直に喜べ」
「難しいことを仰いますね」
「なら、礼でも言え」
「ありがとうございます」
「我が花嫁は天邪鬼で難儀だな」
鏡越しではなく振り返ると、琥珀の方が先に目を逸らした。
「琥珀様も、慣れておられないのでは」
「何にだ」
「花嫁を褒めることに」
「余計なことには気づくな」
衣装係の女たちの笑い声に頬が熱くなり、琥珀から目を逸らす。



