「君はもう私の弟子じゃない。もう師匠などと呼ばないでくれ」
突き放すように冷たい声で言われたのだ。
ユークはオルディス追放の一件を独自に調べ上げたといって、レニーが仕掛けたものだと証明する材料を揃えていた。
「レニー……オルディスに何をしたか、そして私にどんな決断をさせたか……その重さを君は分かっているのか?これを公表するつもりはないが、君は自分の立場を軽くみすぎだ……今後はよく考えなさい」
最後に言われたこの言葉以降、ユークはもう”レニー”と気安く呼ぶことはなかった。
――あぁ、オルディスさえ居なければ……。
嫌な顔を思い出し、レニーは瞼を閉じる。
走馬灯のようにこれまでの日々が駆け巡り、そして遠くなった存在に後悔する。
しかしふと、思いついたのだ。
ユークは言った。”娘が望むならまだしも”と。
エルディーテが望むなら婚姻出来るのではないかと。
むしろエルディーテに取り持ってもらえばいい。
幸い隊内での扱いは悪いものではない。
今までそういう対象とみられていなかっただろうが、もしも彼女の後を追い、説得し連れ戻す過程で、自分のものに出来れば……。
ユークもきっと認めるのではないだろうか。
それに気づくと光を見出したかの如く心が晴れ渡ってゆく。
なぜ今までそうしなかったのだろうか。
「冥界、といったか……すぐに調べなければな」
レニーは独り言ち、そして汚れてしまった調書を隅に置くと立ち上がったのだった。
突き放すように冷たい声で言われたのだ。
ユークはオルディス追放の一件を独自に調べ上げたといって、レニーが仕掛けたものだと証明する材料を揃えていた。
「レニー……オルディスに何をしたか、そして私にどんな決断をさせたか……その重さを君は分かっているのか?これを公表するつもりはないが、君は自分の立場を軽くみすぎだ……今後はよく考えなさい」
最後に言われたこの言葉以降、ユークはもう”レニー”と気安く呼ぶことはなかった。
――あぁ、オルディスさえ居なければ……。
嫌な顔を思い出し、レニーは瞼を閉じる。
走馬灯のようにこれまでの日々が駆け巡り、そして遠くなった存在に後悔する。
しかしふと、思いついたのだ。
ユークは言った。”娘が望むならまだしも”と。
エルディーテが望むなら婚姻出来るのではないかと。
むしろエルディーテに取り持ってもらえばいい。
幸い隊内での扱いは悪いものではない。
今までそういう対象とみられていなかっただろうが、もしも彼女の後を追い、説得し連れ戻す過程で、自分のものに出来れば……。
ユークもきっと認めるのではないだろうか。
それに気づくと光を見出したかの如く心が晴れ渡ってゆく。
なぜ今までそうしなかったのだろうか。
「冥界、といったか……すぐに調べなければな」
レニーは独り言ち、そして汚れてしまった調書を隅に置くと立ち上がったのだった。


