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「澄。今日は…すまなかった」
「へ…?」
笹森が運転する車に揺られながら帰る道中、無言を破ったのは律だった。
しかし、その言葉にきょとんとする澄。
「俺は澄に、黙っていたことがある」
そう言うと、律は闇の異能力について話した。
律が、帝国異能監察局の特別監察官として働いているのは彼の闇の異能力の中に『精神を追い込む力』と『人の心を見通す力』があるからだ。
事件が起きて、罪人や証人がいるにも関わらず口を開かない場合、その力を使って無理に証言を引き出す。
罪人ならまだしも、罪を犯していない一般人の心を読む事から律の悪い話は一人歩きをした。
関われば、心を読まれ洗脳されるーーと。
それが原因で、忌み嫌われてきた。
「そんなの…旦那様の何が悪いんですかっ…!」
律から全てを聞き終えると、ワナワナと震え目に涙を溜めている澄。
「…何故、お前が泣く」
「だって…! 旦那様はお仕事をなさっているだけで、そんな酷いこと…!」
自分のことのように、ぽろぽろと涙を流す澄に律は目を丸くした。

